【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】顎関節症患者の方のインプラント治療について
- 2023年10月17日
- 義歯
顎関節症は、顎の関節と咀嚼筋の病気であり、顎の痛みや異音、開口障害といったさまざまな症状を伴います。
では、こちらの症状に悩んでいる方が、歯を失った部分をカバーするために、そのままインプラント治療を受けることは可能なのでしょうか?
今回はこちらの点について解説します。
顎関節症でもインプラント治療を受けることは可能?
インプラント治療は、顎の骨に人工歯根を埋め込む治療です。
そのため、顎関節症の方にとっては不可能だと思われがちですが、実際治療を受けること自体は可能です。
特に軽度の症状であれば、インプラント治療中に大きな問題が生じる可能性は低いと言えます。
ただし、インプラント治療を行う際は、口を大きく開ける必要があるため、重度の開口障害がある場合は、治療を行うのが難しくなります。
また、歯科クリニックでは、口を開けたままにする器具を取り扱っていることもありますが、まったく口が開かないほど症状が重い場合は、こちらの器具も機能しなくなります。
インプラント治療後に顎関節症が悪化することもある
軽度の顎関節症であれば、インプラント治療を行うことは不可能ではありませんが、治療後に症状が重症化する可能性があります。
インプラント治療は、歯全体の噛み合わせを考慮して行われますが、こちらの調整がうまくいかなかった場合や、治療前の噛み合わせが極端に悪かった場合などは、治療後に違和感が出ることがあります。
また、このような状態が続くと、片方の顎に噛み合わせたときの負荷がかかりやすくなり、顎関節症の症状が出やすくなることが考えられます。
顎関節症の症状は先に改善しておくべき
顎関節症患者の方は、無理をしてそのままインプラント治療を受けようとせず、少しでもリスクを減らすために、前もって顎関節症の症状を改善しておくべきです。
顎関節症の治療法は、歯科クリニックによって異なりますが、主に薬物療法、運動療法、スプリント療法になど分けられます。
薬物療法は、薬で顎の痛みや筋肉の緊張を抑えるもので、運動療法は、ずれてしまった関節円板を元に戻したり、顎周りのストレッチを行ったりする治療です。
また、スプリント療法では、マウスピースを着用し、顎関節にかかる負担を軽減させます。
まとめ
ここまで、顎関節症患者の方のインプラント治療について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
顎関節症でもインプラント治療を受けるのは不可能ではありませんが、治療中や治療後のリスクはお世辞にも低いとは言えません。
そのため、早く失った歯をカバーしたいという場合でも、まずは顎関節症の治療から始めるようにしましょう。