【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】ホワイトニングができない無カタラーゼ症とは?
- 2023年11月8日
- ホワイトニング
ホワイトニング治療は、歯を白くしたい方にとってもっとも最初に検討する治療法ですが、18歳未満の方、虫歯や歯周病を患っている方などに施すことはできません。
また、“無カタラーゼ症”の方も、ホワイトニングは原則禁忌となっています。
ここからは、無カタラーゼ症の概要や禁忌の理由などについて解説します。
無カタラーゼ症の概要
無カタラーゼ症とは、体細胞に存在する酵素の一つであるカタラーゼをつくることができない、先天的な疾患のことをいいます。
遺伝的な要素が強く、特に濃い血族結婚を繰り返している家系によく見られます。
また、カタラーゼは過酸化水素を分解する酵素であるため、こちらの疾患は、生まれつき過酸化水素を分解できない疾患ということになります。
ちなみに、無カタラーゼ症の発現割合は、日本人では0.001%以下と極めて低確率ですが、誰にでも先天的に発症している可能性はあります。
無カタラーゼ症の人がホワイトニング治療を受けられない理由
歯科クリニックで行われるホワイトニングには、過酸化水素を主成分とした薬剤が使用されています。
健康な方であれば、こちらの薬剤を誤飲してしまったとしても問題はありませんが、無カタラーゼ症の方は、薬剤に含まれる過酸化水素を体内で分解することができません。
そのため、体内に成分が蓄積してしまい、重篤な口腔内疾患を引き起こすおそれがあります。
このようなリスクを避けるために、無カタラーゼ症の方は原則ホワイトニングを禁忌としています。
無カタラーゼ症の見分け方について
ホワイトニングを受けたいと考える方の中には、自身が無カタラーゼ症なのかがわからないう方も多いかと思います。
無カタラーゼ症かどうかについては、消毒などに使用するオキシドールを、歯茎や歯と歯の間の溝に垂らすことですぐに見分けられます。
具体的には、オキシドールを垂らした歯茎から泡が出てくれば正常、泡が出てこなければ無カタラーゼ症と判断できます。
ちなみに、膝などを擦りむいたときに、オキシドールで消毒をしたことがある方もいるかと思いますが、このときに泡が出てこなかった覚えがある方も、無カタラーゼ症の可能性が高いです。
まとめ
ここまで、ホワイトニングができない無カタラーゼ症の特徴などを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
残念ながら、無カタラーゼ症の方は、安全面におけるリスクが大きいことから、一般的なホワイトニングを受けることはできません。
そのため、過酸化水素を使用しないホワイトニングや、歯そのものを審美性の高い素材に入れ替えるセラミック治療などを受けることを検討してください。