【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】口腔粘膜疾患の一つである口腔カンジダ症とは?
- 2024年1月9日
- 歯科口腔外科
口腔粘膜疾患は、文字通り口内の粘膜(舌、歯茎、口蓋、頬など)に変色が見られたり、水疱ができたりする症状の総称です。
また、代表的な口腔粘膜疾患の一つに、“口腔カンジダ症”というものがあります。
今回は、口腔カンジダ症の概要や症状、主な原因などについて解説したいと思います。
口腔カンジダ症の概要
口腔カンジダ症は、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・トロピカリスという真菌(カビ)によって引き起こされる口腔の感染症です。
上記のカンジダ菌は、他の細菌や微生物とともに、口内をはじめ体内のさまざまな場所に存在しています。
また、こちらは通常、一定数以上に増殖しないよう、他の細菌と共存していますが、何らかの原因で常在菌のバランスが崩れると、カンジダ菌が増殖し、口腔カンジダ症を発症します。
口腔カンジダ症の症状
口腔カンジダ症の主な症状としては、まず舌や頬などの口腔粘膜に、白い苔のようなものが付着することが挙げられます。
こちらの白苔は、ガーゼなどで拭うことができますが、剥がすと赤く腫れ、場合によっては出血や痛みを伴います。
また、舌がピリピリと痛くなったり、違和感を覚えたり、味覚がおかしくなったりすることもあります。
ちなみに、口腔カンジダ症を発症し、口角が赤く腫れ上がると、その部分が切れてしまうことも考えられます。
口腔カンジダ症の原因や治療法
口腔カンジダ症の主な原因には、免疫機能の低下や抗生物質の使用、デンタルケア不足などが挙げられます。
疲れや睡眠不足、ストレスや栄養不足などにより、免疫力が低下すると、口内の常在菌であるカンジダ菌が増え、口腔カンジダ症を発症します。
その他、抗生物質が感染症の原因菌以外を除去し、口内細菌の環境バランスが崩れることや、デンタルケア不足によるカンジダ菌の増殖も、発症の原因です。
ちなみに、口腔カンジダ症の治療には、主に抗真菌剤入りのうがい薬、塗り薬、内服薬などを使用します。
数日間、こちらの薬を使用し続けることにより、完治するケースがほとんどです。
ただし、全身疾患が由来である場合は、別のクリニックを受診しなければいけないこともあります。
まとめ
ここまで、口腔粘膜疾患の一つである口腔カンジダ症について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
口腔カンジダ症は、それほど重大な症状ではなく、早期に発見し、歯科クリニックに通院すれば、治療も難しくありません。
ただし、口腔カンジダ症の症状が見られる場合、口腔がんにつながる別の病気を患っている可能性もあるため、見つけたら放置せずに必ず治療してください。