【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】顎変形症の主な原因について
- 2024年1月20日
- 歯科口腔外科
顎変形症とは、顔面の変形、特に顎の骨の位置や大きさの異常により、噛み合わせや発音などの機能異常を起こしている状態をいいます。
こちらは、大きな問題があると判断された場合、治療を受けなければいけませんが、一体どういった原因で引き起こされるのでしょうか?
今回は、顎変形症の主な原因について解説します。
遺伝
顎関節症は、遺伝的な要因の大きい症状です。
そのため、家族に顎関節症の方がいる場合、その子どもなどが発症する可能性は高くなります。
中でも、下顎が前に突出する下顎前突は、遺伝の要素が強いとされています。
こちらは、欧米人に約1%程度現れる顎変形症であり、別名“ハプスブルク家の顎”とも呼ばれています。
血族結婚の多いことで知られるオーストラリア王家のハプスブルク家に、家族性の特徴として見られることから、下顎前突は遺伝的な要因が大きく関与していることがうかがえます。
成長期の癖や習慣
顎変形症は、成長期の癖や習慣が原因で発症することもあります。
例えば、成長期に頬杖をつく癖があった方は、顔が曲がる顔面非対称という状態になることが指摘されています。
また、成長期に舌で歯を押してしまうと、下顎が前方に成長して下顎前突になり、上顎の成長が悪くなることも考えられます。
その他、適切な口腔衛生の習慣の不足や、長期的な口呼吸などの要因も、顎変形症を引き起こす原因です。
その他の原因
顎変形症を引き起こすその他の原因としては、子どものときに、乳歯を早期に失うことも挙げられます。
乳歯を早期に失うと、その空間は成長する顎にとって必要なガイダンスを提供する役割があるため、顎の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、外傷も顎変形症の原因の一つです。
例えば、大きな事故で顎の骨に衝撃があった場合などは、骨折などによって顎の骨が変形してしまうことが考えられます。
ちなみに、成人になってから顎の変形が進んだという場合は、下顎頭の腫瘍や、下垂体腫瘍による末端肥大症などの可能性もあるため、決してそのまま放置せず、早急に歯科クリニックをはじめとする医療機関を訪れてください。
まとめ
ここまで、顎変形症の主な原因について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
顎変形症には遺伝的要因があり、どうしても予防しきれない部分がありますが、成長期の癖や習慣については、ある程度予防することができます。
そのため、子どもを持つ親御さんは、頬杖や舌で歯を押す癖、指しゃぶりなどの骨格に影響を与えかねない癖について、なるべく早く改善させるようにしなければいけません。