インプラント治療は、失った歯をカバーする優れた治療であり、多くの方に選ばれていますが、金額は高額になる傾向があります。

なぜなら、原則保険が適用されない自由診療として行われるからです。

ここからは、インプラント治療が自由診療になる主な理由について解説したいと思います。

他の治療で代用できるから

インプラント治療は、虫歯や歯周病などの病気、または負傷や事故などによって歯を失ってしまった場合に、歯を補うことができる治療です。

しかし、歯を補う治療には、他にも入れ歯やブリッジなど、さまざまなものがあります。

入れ歯は、歯を失った部分を人工歯と歯茎で覆い、残存した歯に金具で固定させる治療で、ブリッジは両端にある歯を使い、橋を渡すように人工の歯をつくるというものです。

また、これらの治療は保険診療であり、インプラント治療は必ずしも必要な治療ではないと判断されるため、自由診療として扱われています。

審美性が高いから

インプラント治療は、他の歯を補う治療と比べて、審美性が高いという特徴があります。

入れ歯やブリッジは、銀歯を使用したり、時間が経過すると劣化する素材を使用したりしているため、見た目を気にする方にとっては少し物足りないこともあります。

一方、インプラント治療では、セラミックの被せ物を使用することもでき、変色もしないというメリットがあります。

しかし、保険診療の範囲では、見た目の美しさまでは目的としておらず、あくまで機能を回復させることのみで十分と考えられています。

そのため、高い審美性をあわせ持つインプラント治療は、自由診療となっています。

治療にコストがかかるから

インプラント治療の手術では、外科的な処置が必要であることから、感染症を防ぐ手立てや、減菌処理などに細心の注意を払う必要があります。

また、人工歯についても、隣り合う天然歯と比べて違和感がないように、精密につくり上げなければいけませんし、材料自体も高価なものが使用されています。

その他、治療期間もアフターケアまで含めて考えると長期間になり、どうしても保険診療が適用される従来の歯科治療とは一線を画し、高額になってしまいます。

まとめ

ここまで、インプラント治療が自由診療になる主な理由について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

生まれつき顎の骨に問題がある場合や、病気などによって顎の骨を欠損してしまった場合などは、保険診療でインプラント治療を受けることができます。

しかし、それ以外は基本的に自由診療となるため、経済的な余裕がない方は、医療費控除やデンタルローンの利用も検討してください。