【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】口腔白板症の原因や治療法について
- 2024年1月11日
- 歯科口腔外科
口腔粘膜疾患は、口内の粘膜にさまざまな病変が見られる疾患です。
また、こちらの疾患の中には、見た目の変化や痛みなど、わかりやすい症状が見られるものもあり、その一つに“口腔白板症”が挙げられます。
ここからは、口腔白板症の概要や原因、主な治療法などについて解説したいと思います。
口腔白板症の概要
口腔白板症(こうくうはくばんしょう)は、口腔粘膜、特に頬粘膜や舌、歯茎に見られる白い病変で、こすっても剥離はしないものを指しています。
比較的発症の頻度も高く、特に舌にできたものは悪性化する可能性が高いため、前がん病変の代表的なものとされています。
また、口腔白板症は糜爛(びらん)と呼ばれる粘膜の浅い欠損を伴うこともあり、ものが当たると痛かったり、食べ物がしみたりすることもあります。
口腔白板症の原因
口腔白板症の原因はまだ明らかになっていませんが、悪い歯並びや尖った虫歯、差し歯、合わない入れ歯などにより、口腔粘膜を継続的に噛んだり、傷つけたりすることが主な原因と考えられています。
また、喫煙や過度のアルコール摂取、辛いものや熱いものなど、刺激性の強い食べ物を過剰に摂取することなどの科学的刺激も原因とされています。
ちなみに、加齢や真菌(カビ)の一つであるカンジダ、ヒトパピローマウイルスなども、口腔白板症の発症に関与している可能性が高いです。
口腔白板症の治療法
口腔白板症は自然に治癒することは難しく、粘膜に異変が見つかった場合には、歯科クリニックを受診しなければいけません。
口腔白板症の診断を行う際は、視診と触診が行われ、発症が認められる場合には、原因とその対策が講じられます。
具体的には、歯を丸めたり、入れ歯調整や歯磨き指導を行ったりすることで、粘膜を傷付ける可能性がある原因を可能な限り除去します。
場合によっては、病変を切り取り、経過観察をすることもあります。
ちなみに、口腔白板症の治療後は、治療箇所を刺激しないことが大切です。
また、喫煙やビタミンA、Bの不足、不適切なブラッシングなどにより、再び症状が出ることもあるため、食生活と生活習慣の改善に取り組み、慎重な経過観察を行います。
まとめ
ここまで、口腔白板症の概要や原因、主な治療法などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
口腔白板症は、比較的早めに症状に気付ける可能性があり、早期発見ができれば、対症療法で改善できるケースもあります。
しかし、白板症のおよそ3~5%はがん化するとされているため、決して軽い病気と侮って放置するようなことがあってはいけません。