【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】子どもの歯茎にできるフィステルとは?
- 2024年3月23日
- 虫歯予防
子どもの身体における異変は、親御さんにとって非常に不安なものです。
例えば子どもの歯茎にできものができた場合、親御さんは対処に困るでしょう。
急に歯茎に白いできものができた場合は、フィステルの可能性があります。
ここからは、子どもの歯茎に見られるフィステルについて解説したいと思います。
フィステルの概要
フィステルは、歯茎に見られるできものの一種です。
瘻孔(ろうこう)やサイナストラクトとも呼ばれます。
フィステルのある子どもの歯茎では、歯根の先端の炎症でできた膿みが溜まっています。
こちらの炎症は根尖性歯周炎と呼ばれるものです。
また膿が溜まるにつれて、歯根嚢胞の内圧が上昇します。
すると内圧を下げるために、歯茎の表面まで管を伸ばして膿を萌出しようとします。
これがやがて歯茎の表面まで辿り着くと、ニキビのようにプクッと腫れ上がります。
こちらがフィステルの正体で、膿の色が透けて白く見えるのが特徴です。
子どものフィステルを放置するとどうなる?
子どものフィステルを放置してはいけません。
フィステルは、できる⇒消失する⇒再発するというサイクルを繰り返すことがあります。
こちらは、歯根の炎症が原因であるからです。
歯根の炎症がひどくなると、周囲にある顎の骨は炎症から逃げるように溶けていきます。
そのまま放置していると、歯根だけでは治すのが難しくなります。
最悪の場合抜歯が必要になるため、早めに適切な治療を受けましょう。
ちなみに、稀にフィステルの症状が治まることがあります。
しかしこちらは完治したわけではなく、免疫力で一時的に症状を抑えているだけです。
フィステルの治療法について
子どものフィステルを治すには、根尖性歯周炎の治療を行う必要があります。
また根尖性歯周炎は、根本的な原因である虫歯の治療によって対処します。
具体的には、感染源となっている汚染された根管内を清掃する治療を行います。
こちらは少し時間のかかる治療ですが、完治させるにはこれしか方法がありません。
ただし顎の骨が大きく破壊されているケースでは、根管治療の意味がなくなります。
このような場合には、抜歯が適応されます。
まとめ
ここまで、子どもの歯茎に見られるフィステルについて解説してきました。
フィステルはあまり痛みがないため、子どもも親御さんも気づくのが遅れやすいです。
しかし、こちらは放置していても自然に治ることがありません。
何度も再発し、子どもの日常生活に支障をきたすこともあります。
そのため根尖性歯周炎が悪化する前に、歯科クリニックで適切な治療を受けましょう。