【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】時期別に見る女性における歯周病のリスク
- 2024年4月12日
- 歯周病
女性は男性よりも歯周病のリスクが高いとされています。
なぜなら女性ホルモンは、特定の歯周病菌の増殖を促すからです。
また女性における歯周病のリスクは、時期によって内容が異なります。
具体的には思春期・妊娠出産期・更年期で変わってきます。
今回はこちらの内容について解説したいと思います。
思春期の歯周病リスク
思春期の女性は歯茎が腫れて破れやすくなります。
思春期になると、成長のために身体の中を流れるホルモンに変化が生じます。
エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンが増加し、歯茎への血流量が増えます。
その結果新陳代謝が活発になり、プラークなどの刺激物への反応が高くなります。
よって歯茎が腫れてしまうという仕組みです。
また月経や勉強などでストレスがかかり、免疫力が低下して悪化することもあります。
ちなみに生え変わりの時期に歯のトラブルを抱えると、永久歯にも影響が出ます。
妊娠出産期の歯周病リスク
妊娠出産期の女性は歯周病のリスクが極めて高くなります。
妊娠すると女性ホルモンは急激に増加します。
一方唾液の分泌量は減少します。
こういった身体の変化から、妊娠から出産にかけては口内環境が悪化しやすいです。
また妊娠中に発生する悪阻(つわり)は、歯磨きが十分にできないことにつながります。
これによってさらに歯周病のリスクは高まります。
妊娠中に発生する歯周病は妊娠性歯肉炎と呼ばれます。
ちなみに妊娠期に歯周病になると、早産や低体重児出産のリスクが高くなります。
歯周病菌が放出する毒素であるプロスタグランジンが主な原因です。
更年期の歯周病リスク
更年期の女性も、さまざまな原因で歯周病を発症しやすくなります。
更年期の閉経に伴い、女性ホルモンは分泌量が減少します。
こちらは唾液の分泌量減少、ひいてはドライマウスにつながります。
ドライマウスは口腔乾燥症とも呼ばれ、歯周病の一因となる病気です。
また閉経の影響で骨密度が減少すると、歯周病も重症化しやすいです。
歯の下には歯を支える歯槽骨がありますが、骨密度が減少すると歯槽骨は脆くなります。
つまり歯周病菌への対抗力が低くなってしまうということです。
まとめ
ここまで女性の歯周病のリスクを時期別に見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
女性は人生において、歯周病にかかりやすい時期が何度も訪れます。
よって、男性以上に歯周病ケアを徹底する必要があります。
もちろん、歯周病のリスクを完全にゼロにすることはできません。
それでも歯磨きや検診を継続すれば、苦しい時期を乗り越えられる可能性は高いです。