【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】歯周病と噛み合わせの関係について
- 2024年3月8日
- 歯周病
歯周病は、プラークが十分落とせていない方が発症するものと思われがちですが、実際はそれだけでなく、さまざまな要因が複雑に絡み合うことで発症します。
また、ここでいう“さまざまな要因”の一つに、噛み合わせが挙げられます。
ここからは、歯周病と噛み合わせの関係について解説したいと思います。
噛み合わせが悪いと歯周病の発症、悪化につながる仕組み
噛み合わせが悪い方は、歯の本数が少なかったり、歯並びがガタガタになったりしているケースが多いです。
このような噛み合わせのまま生活し続けると、特定の歯ばかりに負担が集中します。
また、歯は垂直方向(縦揺れ)の力には強いものの、水平方向(横揺れ)の力には弱いです。
そのため、噛み合わせが悪いと、奥歯で横揺れの力が歯に加わりやすくなり、その周りの歯槽骨だけが擦り減ってしまうおそれがあります。
こちらが、歯周病の発症や悪化につながる仕組みです。
歯磨きがしにくくなることも歯周病の原因
噛み合わせが悪い方は、一部の歯が正面を向いていなかったり、隣り合う歯が重なり合ったりしていることもよくあります。
キレイな歯並びであれば、歯磨きの際、歯にしっかりと歯ブラシの毛先を当てることができるため、プラークを除去しやすいです。
一方で、上記のような歯並びの方は、磨きにくい部分や、毛先が届かない部分が多くなります。
その結果、口内にプラークが残ってしまい、歯周病菌の数が増加して、歯周病につながりやすくなります。
口呼吸が歯周病の発症や悪化につながることも
嚙み合わせが悪い場合、上下の歯がきちんと噛み合わなかったり、噛み合わせが反対になったりすることも考えられます。
このような方は、うまく口を閉じられないため、必然的に口呼吸の機会が増えます。
また、日頃から口呼吸ばかりしていると、唾液の分泌量が減少します。
唾液は口内の乾燥を防いだり、汚れなどを洗い流す自浄作用を発揮したりするため、良い口内環境をつくるにあたっては必要不可欠なものです。
そのため、口呼吸で唾液が減少すると、口内で細菌が繁殖しやすい環境をつくりだし、歯周病のリスクは上昇します。
まとめ
ここまで、歯周病と噛み合わせの関係について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
悪い噛み合わせは、歯周病につながるリスクファクターの一つです。
また、歯周病だけでなく、虫歯や口臭などの別の症状につながったり、食事、発音、顔貌など、さまざまな点においてデメリットが生じたりするため、噛み合わせが良くない自覚がある方は、矯正治療などを受けることを検討しましょう。