【祖師ヶ谷大蔵の歯医者】歯周病と関節リウマチの関係とは?
- 2024年4月3日
- 歯周病
歯周病は痛みがほとんどなく、歯茎が赤く腫れる症状が一般的です。
炎症がひどくなると歯を支える骨が徐々に溶けていき、歯が抜け落ちることもあります。
また歯周病には関係性の深い全身疾患も多いです。
その一つが関節リウマチです。
今回は歯周病と関節リウマチの関係について解説します。
関節リウマチの概要
関節リウマチは、免疫異常により主に手足の関節が腫れたり痛んだりする病気です。
進行すると骨や軟骨が壊れて関節が動かせなくなります。
こちらは日常生活の大きな制限につながります。
また炎症は関節だけでなく、目や肺などの全身に広がることもあります。
関節リウマチのかかり始めには、熱っぽさや倦怠感などの症状が出ます。
その後小さな関節が腫れ、やがて手首やひざなど全身の関節に広がっていきます。
こちらの病気は特に女性によく見られ、30~50代で発症するケースが多いです。
歯周病と関節リウマチの関係
歯周病と関節リウマチは双方向の関係性があります。
歯周病の方は関節リウマチ、関節リウマチの方は歯周病になりやすいということです。
歯周病の原因菌であるPg菌は、アルギニンをシトルリンという物質に変化させます。
これを異物と認識してつくられる抗体が、関節リウマチの診断に有用な抗CCP抗体です。
この抗体の動きによって滑膜に炎症が起き、関節リウマチを引き起こします。
また関節リウマチの方が治療薬を服用すると、免疫力が低下します。
このことから、容易に歯周病を併発しやすくなります。
その他、関節症状が進行すればブラッシングも難しくなります。
すると口内環境が清潔に保たれず、歯周病につながることがあります。
関節リウマチの合併症が歯周病につながることも
関節リウマチの合併症の一つに、骨粗しょう症があります。
こちらも歯周病につながる原因の一つです。
関節リウマチは、関節の炎症性物質などが骨吸収を促進させます。
言い換えると、骨の破壊を促すということになります。
こちらが骨粗しょう症を引き起こします。
中でも女性の閉経後骨粗しょう症は、歯周病との関連性が深いです。
閉経後骨粗しょう症の原因はエストロゲンの分泌量の減少です。
このような現象は全身の骨が脆くなると同時に、歯を支える骨の弱体化も招きます。
まとめ
ここまで、歯周病と関節リウマチの関係について解説してきました。
歯周病と関節リウマチは、双方向に関係があります。
そのため歯周病の方も関節リウマチの方も注意しなければいけません。
またこれらの病気は、いずれも日常生活に大きな支障を与えるものです。
合併症も多く治療の難易度も高いため、まずは歯周病を予防することが大切です。