【祖師ヶ谷大蔵駅近くの歯医者】妊娠中に発症する妊娠性エプーリスとは?
- 2024年5月21日
- マタニティ歯科
妊娠中は主にホルモンバランスの変化により、口内でのトラブルが起こりやすくなります。
具体的には、口内炎や妊娠性歯肉炎などの症状が現れるケースが多いです。
また、似たような原因で発生する症状に“妊娠性エプーリス”があります。
今回は、妊娠性エプーリスの概要や症状、予防法などについて解説します。
妊娠性エプーリスとは?
妊娠性エプーリスは、妊娠中の口内粘膜に見られる良性のしこりのようなものです。
しこりの正体は、女性ホルモンの増加により、歯茎のコラーゲンが増殖したものと考えられています。
主に上の前歯に見られる症状であり、多くの場合は出産とともに消失します。
ちなみに、妊娠性エプーリスが生じるのは、妊娠中の女性のわずか数%です。
そのため、決して発症しやすい症状ではありません。
妊娠性エプーリスは歯周病のリスクを高める
妊娠性エプーリスは良性であり、さらには出産とともに消失することが多いため、一見それほど身体に害はないと思われがちです。
しかし、実際は歯周病のリスクを高める原因になります。
妊娠性エプーリスは、歯の表面に覆いかぶさるように出現するしこりであり、発症すると歯と歯茎の隙間が大きくなります。
そのため発症している部分はブラッシングがしづらく、プラークが溜まりやすいため、歯周病のリスクが高まります。
また、妊娠中は女性ホルモンが多く分泌されますが、こちらは歯周病菌の好物です。
つまり、妊娠性エプーリスを発症すると、ただでさえ高い歯周病のリスクがより高まるということです。
妊娠性エプーリスの予防法
妊娠性エプーリスは、完全に予防するのが難しいです。
発症率は低いものの、ホルモンバランスの変化によっては、丁寧にブラッシングをしていても起こることがあります。
これといった治療法もないため、とにかく口内のケアを徹底するのが最善の策だと言えます。
また、セルフケアだけでは妊娠中のプラークコントロールが不十分になりやすいため、歯科クリニックのクリーニングも併用することをおすすめします。
妊娠中は受けられる歯科治療が制限されますが、クリーニングなどのメンテナンスは基本的に行っても問題ありません。
まとめ
妊娠性エプーリスは発症を防ぐのが難しいため、発症したときにどう対処すべきかを把握しておきましょう。
特に痛みなどがないからといって放置していると、歯周病のリスクは大きく高まります。
また、早期発見・早期治療のためには、日頃から歯科クリニックで検診を受けることも大切です。
もし妊娠性エプーリスが見つかっても、安定期以外の場合は満足な処置が受けられない可能性もあります。