【祖師ヶ谷大蔵駅近くの歯医者】象牙質再生治療の一般的な流れ
- 2024年6月11日
- 虫歯治療
*当院ではこの治療を行っておりません
象牙質は歯を構成する部位の一つであり、本体を形作っている部分です。
無機質(ハイドロキシアパタイト)とコラーゲンなどの軟組織でできていて、エナメル質とは違って弾力性や柔軟性を持っているのが特徴です。
今回は、こちらの象牙質を蘇らせる、象牙質再生治療の一般的な流れについて解説します。
歯髄幹細胞の採取、不用歯の加工
象牙質再生治療は、まず不用歯を抜歯し、そこから歯髄幹細胞を採取するところから始まります。
ここでいう不用歯とは噛み合わせに関係していない歯のことを指していて、具体的には親知らず、矯正治療で抜く歯などが該当します。
歯髄幹細胞は、歯の神経である歯髄から取り出す幹細胞です。
幹細胞は、失われた細胞を再び生み出し、補充する能力を持っています。
取り出された歯髄幹細胞は、1ヶ月ほどの期間をかけて培養され、今後の移植に備えます。
また歯髄幹細胞を採取した後の不用歯は粉砕・減菌され、移植した細胞の上を覆う材料に使用できるよう、加工を行います。
検査、除菌
象牙質再生治療の準備が整ったら、次は患者さんの歯の検査や除菌を実施します。
移植する歯髄幹細胞や不用歯が準備できかたらといって、すぐに象牙質再生治療に取り掛かれるわけではありません。
こちらの治療を行う歯は、細胞を移植する前に、移植に適した状態にする必要があります。
具体的には、検査や抜髄、人工充填物の除去などの除菌を行います。
また根管治療についても、象牙質再生治療の前準備の一環として実施されます。
歯髄幹細胞の移植
歯髄幹細胞の培養が完了したら、いよいよ患部の根管内へと移植します。
具体的にはまず歯髄幹細胞を解凍し、コラーゲンなどの薬剤と混ぜ合わせ、根管内に直接注入します。
移植が完了した後は、歯の上部を不用歯の粉砕物やセメント、レジンなどで仮に封鎖し、口内から根管内に細菌が入り込まないようにします。
治療後半年~1年程度経過し、特に問題がなければ歯髄や象牙質は再生されます。
そして再生が認められた後には、仮歯を取り外し、患者さんの希望に沿った詰め物や被せ物の治療を行います。
これで象牙質再生治療は完了です。
まとめ
象牙質再生治療は、治療の流れだけ聞くと非常に難しい治療のように思えるでしょう。
しかし、実際象牙質再生治療を取り扱う歯科クリニックは、歯髄再生治療についても十分な知識と技術を持っています。
そのため、大きな失敗が起こるケースは極めて稀だと言えます。
もし、神経を失った歯をどうにかしたいというのであれば、歯髄再生治療と象牙質再生治療を提供している歯科クリニックに相談してみましょう。
*当院ではこの治療を行っておりません