虫歯治療は、一度治療を開始したら最後まで通院し続けなければいけません。
なぜなら、途中でやめるとこれまでの治療が無駄になってしまいますし、かえって症状が悪化することも考えられるからです。
また虫歯治療を途中でやめることには、他にも意外なデメリットがいくつかあります。
今回はこちらの内容について解説します。
他の歯に影響が出る
虫歯治療を途中でやめてしまうと、虫歯を発症している箇所だけでなく、他の歯にも影響が出る可能性があります。
こちらは歯並びに変化が出るからです。
例えば、虫歯を削って仮詰めをした状態のまま、歯科クリニックに通うのをやめてしまったとします。
このような場合、治療箇所の噛み合わせは以前と変化します。
正式な詰め物であれば、しっかり噛み合わせを意識して精巧につくられますが、仮詰めはあくまで仮の補綴物です。
もちろん仮詰めだからといって適当につくられるわけではありませんが、どうしても精度が落ちるため、噛み合わせが悪くなり、他の歯の負担が大きくなることが考えられます。
再び初診料がかかる
虫歯治療を途中でやめてしまうと、当然これまでにかかった治療費は無駄になってしまいます。
また途中で気が変わり、「やっぱり継続しないと」と考えて歯科クリニックに再び通い出しても、期間が空くと再び初診料が発生します。
こちらは初診料のルールが関係しています。
初診料は、その歯科クリニックで初めて治療を受けたときに発生する費用です。
しかし、前回の治療から3ヶ月以上期間が空いてしまうと、再び発生する仕組みになっています。
通常の虫歯治療では、前回の治療から3ヶ月も期間が空くことはまずありません。
歯科クリニックの選択肢が狭まる
虫歯治療を途中でやめることにより、今後の歯科クリニックの選択肢が狭まることも考えられます。
例えば家の近所の歯科クリニックに通っていたものの、途中で通わなくなった場合、気まずさからその歯科クリニックには通いづらくなります。
そうなると、次歯科クリニックに通いたいとなったとき、自宅から離れたところを選ぶしかなくなります。
またこちらの歯科クリニックは、患者さんの症状に合っていたり、評価が高かったりするとは限りません。
まとめ
冒頭でも触れたように、虫歯治療は一度開始したら完全に治るまで継続する必要があります。
そうしなければ他の歯に悪影響を及ぼしたり、無駄な費用が発生したりします。
また歯科クリニックの選択肢が狭まることも、患者さんにとっては痛手でしょう。
確かに虫歯治療は期間が長引くこともありますが、こちらは適切な治療を行うためには必要な期間です。