虫歯は主に歯に穴が開いたり、変色したりして、痛みが出る疾患です。
また歯周病はほとんど痛みがありませんが、歯茎が炎症を起こしたり、重度の場合は歯がグラグラになったりします。
では、虫歯と歯周病は一体どちらが怖い疾患なのでしょうか?
今回はこちらの点について解説します。
虫歯の怖さについて
虫歯の怖いところは、痛みがあったり、神経に影響を及ぼしたりするところです。
ある程度虫歯が進行すると、冷たいものや熱いもの、甘いものがしみたり、ズキズキ痛んだりします。
時には激しい痛みを伴うこともあり、こちらは虫歯ならではの症状だと言えます。
また虫歯が重度にまで達すると、神経にまで影響を及ぼし、激しい痛みや炎症を引き起こします。
ここまで進行した虫歯は、根管治療といって歯の内部の汚れや細菌を除去する治療を受けなければいけません。
歯周病の怖さについて
歯周病は、冒頭でも触れた通り、自覚症状が少ないというところに怖さがあります。
そのため、発症していてもなかなか気付くことができません。
しかし、ある程度進行すれば歯茎が腫れたり、出血しやすくなったりするため、多くの方が気付き始めます。
また歯周病が進行すると、歯を支える骨を溶かしてしまい、歯がグラグラ動くようになります。
さらに症状が悪化すると、最終的には歯が抜け落ちることも考えられます。
ちなみに、歯周病はさまざまな全身疾患と関連性が高いことでも知られています。
例えば心臓病や糖尿病、肺炎などのリスクを高める可能性があります。
虫歯と歯周病はどっちが怖い?
結論からいうと、虫歯と歯周病はいずれも怖い疾患です。
ただし、どちらの治療を優先すべきかと言われると、基本的には歯周病を優先することが多いです。
虫歯は歯を削って治療すれば治る可能性がありますが、歯周病の症状が継続していると、治療した虫歯はうまく機能しません。
そのため、まずは歯周病治療で歯茎の問題を解決し、その後虫歯を治療するというのが適切な流れです。
しかし、必ずしも歯周病治療が優先されるとは限りません。
虫歯が重度で激しい痛みを伴う場合などは、先に虫歯を治療することもあります。
まとめ
虫歯と歯周病を比べたとき、どちらが怖いと一概には言えません。
それぞれの疾患に異なる怖さがあり、放置していると大変なことになるのはどちらも同じです。
そのため、普段からセルフケアを徹底するのはもちろんのこと、早期発見するために歯科クリニックで検診を受けることが大切です。
検診を受けていれば、患者さん自身では気付かない虫歯や歯周病の初期症状を見逃さずに済みます。