世の中にはさまざまな楽器があり、職業として演奏する方もいれば、趣味として楽しむ方もいます。
またバイオリンは、弓で弦をこすって音を出す擦弦楽器の一つで、特にある程度年齢を重ねた方に人気があります。
しかし、バイオリンの演奏は口周りに影響を及ぼすとされています。
今回はこちらの内容について解説します。
顎関節症とバイオリンの関係性
バイオリンは、顎関節症と関連性のある楽器です。
バイオリンを演奏する際には、楽器を肩と顎で挟んで固定するため、演奏中は顎に継続的な圧力がかかります。
このような圧力が原因となり、顎関節や咀嚼筋の痛みを引き起こし、ひどい場合には口を開けにくくなることもあります。
また楽器を固定する際、無意識に歯を食いしばる癖がつき、こちらは歯に負担をかけます。
もちろん顎への負担も大きくなるため、気付いたときには顎関節の痛みや開口障害、異音などが現れることもあります。
虫歯とバイオリンの関係性
実はバイオリンの演奏は、虫歯のリスクも高める可能性があります。
正確には、直接虫歯を引き起こすわけではありませんが、歯の健康を損なうことで虫歯を発症しやすくなるという仕組みです。
前述の通り、バイオリンの演奏時には無意識に歯を食いしばることがあります。
ギリギリと歯を擦り合わせることで、歯の表面にあるエナメル質が削れ、歯が薄くなります。
また強い力が歯にかかることにより、歯に小さなヒビが入ったり、詰め物が破損したりすることがあります。
これらの状態は、歯の内部に細菌が侵入しやすい状態をつくり、虫歯のリスクを高めます。
バイオリンの演奏による悪影響への対策
口周りの健康を保ちながらバイオリンの演奏を続けるためには、まず演奏中にリラックスすることを心掛けましょう。
顎や肩に力が入りすぎると、顎関節症などのリスクが高まります。
また演奏時には、顎に負担のかからない正しい姿勢で演奏できているかどうか、指導者に相談してみましょう。
ちなみに、定期的に歯科検診を受け、演奏習慣について歯科医師に伝えておくことも大切です。
必要に応じて、マウスガードの使用を検討するのも良いでしょう。
まとめ
バイオリンの演奏は、口周りの健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な演奏方法を心掛けなければいけません。
またバイオリンだけでなく、ビオラやチェロ、コントラバスなども擦弦楽器にあたるため、これらを演奏する際も注意が必要です。
もちろん、虫歯がある状態でこれらの楽器を演奏した場合、痛みで集中できない可能性が高いため、早急に治療を受けなければいけません。