虫歯治療を受けた後は、感染部分が除去されるため、患部の痛みもある程度改善されます。
しかし、場合によっては治療後に別の問題が生じることがあり、その一つに喉の痛みが挙げられます。
今回は、虫歯治療後に喉が痛くなった場合に考えられる3つの原因について解説します。
治療に使用する薬剤の影響
虫歯治療を行う際は、さまざまな薬剤を使用します。
これらの影響により、喉の痛みが生じてしまうことがあります。
例えば、虫歯を削る際には局所麻酔を使用しますが、こちらは喉の違和感や異常感覚といった副作用が出ることが考えられます。
また口内の消毒のために使用するヨード液は、喉まで流れてしまうとイガイガにつながります。
さらに治療による痛みを抑えるための鎮痛薬は、粘膜を乾燥させる作用があるため、治療後における喉の渇きを誘発します。
喉の渇きが強ければ強いほど、痛みに似た感覚になります。
ひどい根管の炎症
根管治療は、重度にまで進行した虫歯について、根管と呼ばれる歯の内部まで殺菌・洗浄するための治療です。
こちらの治療を受けた後も、喉の痛みや違和感を覚えることがあります。
根管治療後の喉の痛みは、実際は治療したことが原因ではありません。
炎症がひどすぎるあまり、治療後もすぐに炎症が収まらず、歯の周辺だけではなく喉にまで痛みが出るというパターンです。
そのため、虫歯が深刻な状態である場合、根管治療を受ける前から喉に違和感を覚える可能性があります。
奥歯の抜歯による骨への負担
虫歯の進行状況が末期である場合、根管治療を行うことも不可能な場合があります。
このようなケースでは、基本的に歯を抜くしかありませんが、奥歯を抜歯したときには治療後に喉が痛む可能性が高いです。
こちらは骨に負担がかかることが理由です。
奥歯は奥まったところにあるため、歯科医師でも簡単に治療できる部分ではありません。
そのため抜歯の際の器具の使い方、抜く方法などによっては骨に過度な負担がかかり、炎症が起こります。
また奥歯の場合、喉が近いため炎症が伝わりやすく、この炎症は通常よりも長く続いてしまうことが考えられます。
まとめ
虫歯治療を受けてからというもの、喉の痛みや違和感が消えないという場合は、治療が原因で発症している可能性があります。
また喉の痛みが長引くと、歯科だけでなく耳鼻咽喉科を受診しなければいけないことも考えられます。
そのため1週間以上痛みがある場合はすぐ歯科医師に相談し、虫歯治療後は痛みを助長させないために、辛いものなど刺激の強いものは避けるようにしてください。