歯周病は誰もが発症する疾患であり、日本人の発症率は全体のおよそ8割とも言われています。
また歯周病には軽度・中程度・重度という段階があり、症状がひどければひどいほど大掛かりな治療が必要になります。
では、歯周病を発症したことが原因で、入院しなければいけないケースはあるのでしょうか?
歯周病で入院することはある?
結論からいうと、歯周病が原因で入院しなければいけないことはまずありません。
特に軽度~中程度の歯周病は、歯科クリニックへの通院治療で対応できます。
ここでいう通院治療とは、歯茎の状態をチェックしたり、歯周病の原因となるプラークや歯石を除去したりすることを指しています。
プラークは自宅でのブラッシングでは除去できないため、歯科クリニックで落としてもらわなければいけません。
また歯周病が進行している場合、フラップ手術などの歯周外科治療を行うこともあります。
しかし、こちらも通常は日帰りで行われるため、入院する可能性は極めて低いです。
歯周病で入院しなければいけないケース
歯周病が原因で入院するケースは極めて稀ですが、100%ないわけではありません。
例えば重度の歯周病の場合や、合併症を患っている場合などは、入院の可能性があります。
先ほど、フラップ手術は日帰りで行われることが多いという話をしました。
しかし重度の歯周病の場合、歯茎を開いて歯周組織を清掃するフラップ手術は負担が大きく、入院を伴うことがあります。
また歯周病とあわせて全身疾患を患っている場合、全身状態の管理のために入院しなければいけないことが考えられます。
ちなみに入院設備が整っていない歯科クリニックでは、当然入院することができません。
入院はなくても通院期間が長引くことはある
歯周病が原因で入院するケースは少なくても、通院期間が長引く可能性はあります。
特に重度の歯周病の場合、通院期間は3ヶ月以上、場合によっては1年を超えることもあります。
重度の歯周病とは、歯がぐらついたり歯茎がブヨブヨになったりといった症状が見られる段階を指します。
ちなみに軽度の歯周病の場合は1~2ヶ月、中程度の場合は2~3ヶ月程度で治療が完了することが多いです。
まとめ
代表的な口内疾患の一つである歯周病は、ほとんどのケースが歯科クリニックへの通院治療で対応できます。
入院しなければいけないケースはごく一部のため、そこまで心配する必要はありません。
ただし通院期間が長くなったり、外科治療を選択しなければいけなくなったりすることはあるため、なるべく重症化する前に歯科クリニックを訪れましょう。