登山は体力の向上や脂肪の燃焼、筋力アップや基礎代謝の向上、さらにストレス軽減やリフレッシュなどの効果があります。
そのため、趣味の一環として登山をしているという方も多いかと思います。
しかし、登山は虫歯とは相性が良くない行動です。
今回は、登山をすることで虫歯が痛む理由を中心に解説します。
登山で虫歯が痛むのはなぜ?
登山で虫歯の痛みが強くなるのは、気圧の低下が主な理由です。
登山では、標高の高い山に登ることがあります。
このような高所に移動すると、平地にいるときよりも周りの気圧が低下します。
また気圧が低下すると、歯の神経が通る歯髄腔や虫歯によって形成された穴など、歯の内部の空洞で気圧に対応しきれず内圧が高まり、痛みにつながります。
このような現象は、飛行機に乗ったときなどにも生じるものです。
さらに虫歯の穴だけでなく、虫歯が進行したことによって膿が形成された場合も、それが低気圧によって膨張し、痛みにつながることがあります。
登山前の対策について
上記の理由から、登山を行う前には、必ず歯科クリニックで虫歯の治療を受けなければいけません。
痛みが出ている虫歯は、すでに穴が形成されていて、中程度にまで進行している可能性が高いです。
そのため、放置していても自然に治ることはありません。
歯科クリニックで治療を受ければ、基本的に数回程度の治療で完治します。
また登山を数日かけて行うという場合は、必ずデンタルケアグッズを持参しましょう。
具体的には歯ブラシや歯磨き粉、デンタルフロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュなどを用意します。
登山中も食事を摂る場合はすぐにブラッシングをするなど、応急的に口内を清潔に保つことが求められます。
登山中の注意点について
登山中は、なるべくスポーツドリンクを飲んだり、エネルギーバーを食べたりすることを控えましょう。
これらは酸性かつ糖分が多く、長時間口内のpHを低下させるため、虫歯のリスクを高めます。
また登山中、早い段階で歯の痛みを感じた場合、その後の道中は負担が大きくなることが予想されます。
そのため、無理せず引き返すか、登山後すぐ歯科クリニックに通うようにしましょう。
まとめ
虫歯の痛みは独特なものであり、痛みに強い方であってもなかなか耐えるのは難しいです。
また登山は虫歯の痛みを増幅させたり、虫歯の悪化のリスクを高めたりすることがあります。
そのため、趣味で山に登る方は、普段から口内環境を整えるように意識しておきましょう。
もちろん症状が悪化した場合は、早急に歯科クリニックに相談しなければいけません。