ドライマウスは、薬の副作用やストレス、口呼吸や加齢、さらには糖尿病やシェーグレン症候群などの疾患によって引き起こされます。
発症すると、著しく口内が乾き、口内環境が悪化してしまいます。
またドライマウスには、あまり知られていない原因もいくつかあります。
今回はこちらの内容について解説します。
顎関節のズレや噛み合わせの異常
私たちの口の周りには、耳下腺・顎下腺・舌下腺という3つの大きな唾液腺が存在します。
これらは食事の際、顎を大きく動かして正しく咀嚼することによる物理的な刺激や、筋肉のポンプ作用によって健康的に唾液を分泌します。
しかし噛み合わせが左右で大きくズレていたり、顎関節症などで顎の可動域が狭くなっていると、これらの唾液腺に適切な刺激が伝わらなくなります。
特に、耳下腺は耳の前にあり顎の運動と密接に連動しているため、噛み合わせの異常による筋肉の硬化や歪みは、唾液を押し出す力を低下させる原因になります。
就寝中のエアコン
夏場のクーラーや冬場の暖房など、エアコンを朝までつけたまま眠る環境は、部屋全体の湿度を急激に低下させます。
特にエアコンから吹き出す風の通り道に寝具がある場合、たとえ設定温度が適切であっても、動いている空気によって体表や顔の周りの水分は急速に奪われます。
睡眠中は自律神経が副交感神経優位になり、本来ならサラサラした唾液が出る時間帯ですが、同時に分泌量自体は日中よりも低下しています。
そこにエアコンによる極度の乾燥空気が触れることで、わずかに出ている唾液が瞬時に蒸発し、目覚めたときに口の中が完全に乾ききってしまいます。
スマホ等の長時間使用による猫背、フォワードヘッド
スマートフォンやパソコンの画面を長時間見続けると、頭が体より前に出るストレートネックや猫背の姿勢が定着します。
この前傾姿勢は、首の前側にある筋肉を過度に緊張させ、顎を下に引っ張る力を生じさせます。
すると口が自然と開きやすくなり、日中であっても無意識の口呼吸を誘発します。
さらに首まわりの筋肉の硬直は、そこを通過する自律神経の経路を圧迫します。
これにより、唾液の分泌をコントロールしている副交感神経の命令が唾液腺に伝わらなくなり、姿勢の悪さが原因で唾液が出にくくなるというのが現代病特有のメカニズムです。
まとめ
ドライマウスは、単に冒頭で触れた主な原因を避ければ回避できると思われがちですが、実際はそうではありません。
特に予防意識の低い方は、前述したような思わぬ原因による発症のリスクが極めて高くなります。
そのため、虫歯や歯周病だけでなく、ドライマウスに関してもなるべく多くの知識を持ち、予防意識を高めておくことが大切です。

