スマホは現代人に欠かせないアイテムの一つであり、中には毎日のように長時間使用する方も多くいます。
特に動画視聴やスマホゲームが趣味の方は、かなりの時間をスマホの使用に費やすことになります。
今回は、スマホの長時間使用と歯周病の関係について解説します。
無意識の食いしばりと歯周病
スマホを覗き込む際、多くの人は頭を前に出し、ストレートネックといううつむく姿勢になります。
この姿勢は下顎を後ろへ押し込み、上下の歯が接触しやすくなるTCH(歯列接触癖)を誘発します。
本来上下の歯が接触するのは食事や会話時のみで、1日合計20分程度が理想ですが、スマホに集中している間は何時間も微弱な力がかかり続けます。
この継続的な負荷は、歯を支える土台である歯周組織に過度なダメージを与え、歯周病の進行を劇的に早める原因となります。
特に集中して操作するゲームやSNSの利用時は、知らぬ間に強い食いしばりが起きやすく、注意が必要です。
口ポカンと唾液減少による細菌の増殖
画面に夢中になると表情筋が緩み、無意識に口呼吸(口ポカン)になりがちです。
口呼吸が習慣化すると口腔内が乾燥し、口内を清潔に保つ唾液の分泌が著しく低下します。
唾液には細菌を洗い流す自浄作用や細菌の繁殖を抑える抗菌作用がありますが、これらが失われることで歯周病菌が爆発的に繁殖しやすい環境が整ってしまいます。
また、うつむき姿勢で唾液腺が圧迫されることも分泌低下の一因です。
天然のバリアである唾液が減った状態での長時間使用は、歯茎の炎症から本格的な歯周病へと移行するリスクを大きく高めます。
自律神経の乱れと免疫力の低下
スマホから発せられる強い光や、情報の過多は交感神経を過度に刺激し、自律神経のバランスを崩します。
交感神経が優位になり続けると、血管が収縮して歯茎への血流が悪くなるだけでなく、唾液がネバネバとした質に変化し、自浄作用がさらに低下します。
また、深夜までの使用による睡眠不足は全身の免疫力を低下させます。
歯周病は細菌感染症であるため、免疫力が落ちると体の防御機能が働かず、炎症が一気に悪化してしまいます。
このようにスマホ使用による精神的なストレスや生活リズムの乱れは、物理的な要因と重なって、口内の健康を内側から蝕んでいきます。
対策としては、15cm画面を高く持つ ことで姿勢を正し、意識的に歯と歯を離すことが効果的です。
まとめ
スマホでの動画視聴やスマホゲームは、無料で行えるケースも多く、経済的な趣味としては決して悪い選択肢ではありません。
しかし、前述の通り歯周病予防の観点で見ると、お世辞にも推奨できるものではないと言えます。
そのため、長時間使用している自覚がある方は、定期的にスマホとの距離を置くデジタルデトックスなどを実践するべきです。

