唾液の分泌量が多い方は、普段からしっかりものを噛めているケースが多いです。
そのため、“唾液が多い=健康”とイメージしがちですが、実際はそうとも限りません。
今回は、唾液の分泌量が多くなる方の特徴として、ネガティブなものにスポットを当てて紹介します。
ストレスや精神的な不安を感じている
ストレスと唾液の関係は非常に複雑です。
一般的に強い恐怖や急性ストレスは口を渇かせますが、慢性的な不安や神経症などがあると、逆に分泌が増えることがあります。
これを唾液神経症などと呼ぶこともあります。
自分の唾液に対して過剰に意識が向いてしまうと、脳の自律神経中枢がパニックを起こし、唾液腺を余計に刺激してしまいます。
また緊張の裏返しで頻繁に唾液を飲み込もうとする行為自体が、さらに唾液腺を刺激して分泌を促すという悪循環に陥ることもあります。
メンタルの繊細さや、物事を深く考えすぎてしまう性格的な特徴が、結果として口内の唾液量に影響を与えているケースです。
嚥下機能が低下している
こちらは唾液の分泌量自体は普通にもかかわらず、喉へ送り込んで飲み込む能力が落ちているため、結果として口の中に唾液が過剰に溜まってしまうという状態です。
これは高齢者に多く見られるほか、脳血管障害の後遺症、パーキンソン病などの神経疾患を持つ方にも顕著に現れます。
健康な方は無意識のうちに1日に何度も唾液を飲み込んでいますが、喉や舌の筋肉、神経の働きが低下すると、スムーズに飲み込むことができなくなります。
その結果、口の中に残った唾液が溢れ出てよだれになったり、話しにくさを感じたりします。
これは唾液腺の異常ではなく、口の周りや喉の運動機能の低下が原因であり、食事の際のむせ込みなどとも深く連動している重要なサインです。
鼻詰まりによる口呼吸の習慣がある
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、あるいは骨格的な問題で日常的に鼻が詰まっていて、慢性的な口呼吸になっている方も、唾液の悩みを抱えやすいです。
口呼吸を続けていると外気が直接口内に入るため、本来は口の中が乾燥しやすくなります。
しかし身体は乾燥のダメージからデリケートな粘膜を守ろうとして、防御反応として唾液腺から必死に水分を分泌しようとします。
その結果、時間帯や体調によって、乾くときとドバッと大量に分泌されるときの差が激しくなります。
また、口呼吸の人は舌の位置が下がりやすく、分泌された唾液をうまく喉の奥に送り込めずに口の前に溜めてしまいがちです。
これが、唾液が口に溜まって話しづらいという特徴につながります。
まとめ
唾液の分泌量が多いことで、口内環境を整えやすくなるのは確かですが、分泌量が増えている状態が必ずしも良い状態とは限りません。
確かに自浄作用や抗菌作用などはアップするかもしれませんが、別の機能が低下して身体に悪影響を及ぼす可能性もあります。
そのため、ある日から急に唾液の分泌量が増えたと感じる場合などは、すぐに信頼できる歯科クリニックに相談してください。

